NHK「クローズアップ現代」によると、今、若者の間で「常時接続SNS」と言うのが流行っているとか。
職場や友人間で互いの位置情報や現況を常時共有することが出来るアプリを使い、1990年後半から2000年代に生まれた所謂「Z世代」と言われる世代の4人に1人が利用しているといいます。夫婦間で互いの情報を共有しているという若いカップルも登場していました。
しかし、夫婦間ならともかく他人同士が位置情報や現況を共有し合うというのには違和感を感じざるを得ないのは私だけ?
友達が今どこに居るか、何をしているかを容易に知ることが出来る事は確かに便利なことも多いかもしれません。しかし危険性を感じないのでしょうか。残念ながら世の中いい人ばかりとは限らないし、平気で悪用するような人間も居ます。中には「殺人鬼プーチン」のような元スパイも居るかもしれません。
「常時接続SNS」が流行るのには、コロナ禍で、職場、アフター5、学校での活動が制約された状態が長期化していることが拍車をかけていることも間違いないとは思いますが・・・。立ち止まって思慮深く考えてみるべきと私は思います。
私のような、昭和生まれ世代の古い人間からすれば、直接会って話をすることもなくメールやラインで済ませる、仕事も授業もオンライン。それだけでも違和感を感じるのに、「どこに居ても監視カメラで監視され」、「自分が今どこに居て何をしているか」まで他人に常時見られている日常」は耐えられそうにありません。
これじゃあ、ラブホにも入れないし、エレベーターの中で彼女とキスも出来ない。仕事の合間に息抜きで喫茶店に入ることも出来ないではありませんか!
私ががんを罹患する少し前の2016年頃でしょうか、取引先の営業マンが「営業車すべてにカーナビとドライブレコーダーが取り付けられ、便利になった反面、エンジンをかけた瞬間からエンジンを切る瞬間まで画像、位置情報、時間情報が記録されるため、途中、休憩に喫茶店に入ることも出来ない。」と嘆いていましたが「確かにそうだ。」と思います。「人間は機械ではありません。成果をあげるために息抜きも必要なのだ。」と思うのは私の言い訳でしょうか?(筋肉も鍛えている時ではなく、休んでいる時に発達するのです。)
さらに仮想空間「メタバース」が次世代の新しいサービスとして注目され、内閣府が進める「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現する」という「ムーンショット計画」。アバター、仮想空間、仮想現実。まるで、「マトリックス」、「トータルリコール」の世界です。なかには現実と仮想空間の区別がつかなくなって犯罪を起こす人間が出てくる可能性もあるのではと懸念されます。
https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/index.html
田畑を耕し、自然に囲まれ、良きにつけ悪しきにつけ人と人が肌で触れ合う昭和の古き良き時代、人間らしい生活を懐かしむ初老親父には到底付いていけそうにありません(笑)。
SNSの普及で情報には事欠きませんが、真実だけではなくフェイクも多く拡散されています。
SNSで得られる情報の99.9%は自分の人生には全く関係のないものばかりです。
「常時接続SNS」などもってのほかです!!なぜ他人にすべてをさらけ出すのですか?(笑)
内閣府の言う2050年には、確実にこの世に居ないだろうし、それどころか『1年後の命さえ見据えられない「ステージⅣがんサバイバー」であることは幸せなのかもしれないなあ。』とさえ思うこの頃なのです。