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『BIGTOEの筋肉物語』レビュー「忠さんのショートストーリー」3

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「BIGTOEの筋肉物語」発足当初の連載記事「忠さんのショートストーリー」。こんなくだらない話を考えて書いていたのですね。

 

尚、忠さんには複数のモデルが居ますが、写真とは関係ありません。

【Short Story 『This is CYUUSAN』】レビュー3

完全無欠の史上最強のボディビルダー忠さんを主人公にしたフィクションショートストーリー集。

 

★≪第十一話≫「バックドロップ」

忠さんは、高強度トレーニングが好きだ。腹筋は自慢のパーツで、より強い刺激を追求していた。

この日、忠さんは何を思ったか、ふいに腹筋ボードをほぼ垂直に近い角度に壁に立てかけ、よじ登るようにして足をフックに通した。「ニッ」と笑った忠さんは、腹筋を鍛えるべく上体を降ろした。

次の瞬間、賢明な読者ならずとも誰でも想像がつくことだが・・・

「グワッシャ~ン」腹筋ボードは後ろに倒れ、忠さんは後頭部を痛打して気を失った。まるでプロレスの必殺技バックドロップだ。

会長は思わず忠さんに駆け寄り、スリーカウントを数えた。

「ワン、ツー、スリー!」

 

★≪第十二話≫「サプリメント」

サプリメント好きの忠さんは特にプロテインに関してはうるさい。

「お前、プロンテ飲んどんか?」 忠さんに聞かれた入会間もないメンバーは忠さんの体に怯えながら「プ・プロンテ?それ何ですか?」…この新メンバーもかなりのトレーニングおたくで、一応サプリメントのことは知っていたが、さすがに「プロンテ」はわからなかったらしい。

「プロテイン」のことなのである。忠さんは何故かプロテインのことをプロンテと言う。

巷のメーカーでは、このプロテインはパウダー状で溶けやすい、吸収が早いなどとうたっているが、忠さんには無意味だ。

「昔のプロンテはパサパサして食べ応えがあったが、最近のはサラサラして食べにくい。すぐ溶けるから、腹もちも悪い。」などと言っている。

そう忠さんは、プロテインは水やミルクに溶かして飲むのではなく、スプーンで食べるのだ。それも一度にコップ1杯は食べる。

でも、コップ1杯のプロテインパウダーの中に何グラムの蛋白質が含まれているか忠さんは知らない。

(※当時、人気だったプロテイン。BIGTOEも愛用していた。)

 

★≪第十三話≫「初体験」

忠さんの初体験は遅かった。なんせ、硬派中の硬派。かったい、かったい。20才を過ぎるまで「彼女いない暦20数年」キスどころか女の子の手を握ったことすらなかったのだ。

大学4年の夏、忠さんはコンパの帰りに悪友に誘われて始めてソープの門をくぐった。

ドキドキどころか、心臓がバッコン、バッコンと鳴っていた。

やがて、ソープ嬢が背中を向けて、ブラを外しにかかった時、それを見ていた忠さんのコーフンは頂点に達した。そして、果てた。

おねえさんは思った。「こんなおっさんばっかりやったら楽やのにな・・・」

そして言った。

「はい!!3万円!!」

 

★≪第十四話≫「忠犬ハチ公」

忠さんは近所の銭湯にかれこれ20数年間、通い続けている。アパートにフロがないわけではない。さかのぼること20数年、そのころ忠さんにも嫁ハンがいた。

一見何処にでもいる仲のよい夫婦に見えた。ある夜嫁ハンは「おふろに行って来る。」と言って家をでたきり、帰ってこなかった。忠さんは一晩中探してあるいたが見つからなかった。そして20年経った今も帰ってきていない。

その日以来、忠さんは休みの日以外は1日も欠かさず銭湯に通い続けている。ヨメを探して20年・・・。

まるでマルコか忠犬ハチ公だ。

夜店ですくった3匹の金魚が忠さんの今の家族だ。

 

★≪第十五話≫「ちっちゃい器」

忠さんとて仕事もする。仕事もせずに筋トレばっかりしているからヨメが逃げたわけではない。

営業マンをしていた時のこと、ある日後輩のFを車で待たせて得意先から出てきたら、何やらもめている様子。Fに事情を聞いてみると、車を止めて待っていたらおっさんが出てきて「車を動かせ」と言うので、おっさんの指示通り車をバックしたら、おっさんが車を発進させるのとバックさせるタイミングがずれてバンパーを少しこすったらしい。

おっさんは、「傷がついた。高いんやでこのバンパー。5万はするぞ。弁償せー。」とわめき始めた。とりあえず間に入ってなだめて、そのおっさんの差し出した名刺を見ると、なんとホン○自動車販売の専務さん。

傷といえば、光にすかして見ないと見えないようなスリ傷。「ちゃんと、バンパーさらにせえよ。」とえらそうに毒づく専務に忠さんは言った。

「ちっちゃいキンタマ。」

専務はあわてて股ぐらを押さえた。

「でっかい看板」に「ちっちゃい器」。開いた口がふさがらない忠さんであった。


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